伊豆市所蔵美術品デジタルミュージアム
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箏三線 [そうさんせん]

員数:
双幅
制作年:
明治42年
材質:
軸・絹・着色
サイズ:
各 120.0cm × 40.5cm

 近世初期風俗画の“婦女遊楽図”に画想を得た双幅の作品。一幅には筝を、もう一幅には三味線をたずさえた小袖姿の女性が描かれるが、その髪型や衣装から推して、江戸寛永期(1624-1644)頃の遊里の女性と思われる。この内「三線」は、明治42年の国画玉成会研究会に出品された「春」と細かい部分での違いはあるものの酷似している。「三線」には、加筆したとみられる箇所がいくつかあるが、それらの下地からは「春」の痕跡が認められることから、両者は同一作品とみてよいだろう。
 本図は、師半古が描く女性像の面影を残しつつ、色彩や人物の表情などには古径独特の浪漫的な雰囲気が漂う作品である。そこには、遊里の世界を描きながらも、清らかさと気品に満ちた古径の世界をみることができる。

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